イチローズモルト 秩父 10年 ザ・ファースト・テン 50.5％ / OB

容量：700ml
ボトラーズ：オフィシャルボトリング
生産地域：日本(埼玉県秩父市)
蒸留所名：秩父蒸留所
樽の種類：…
カスク№：…
蒸留年：…
熟成年数：10年
ボトリング年：2020
度数：50.5％
総本数：5,000本
発売：2020年11月
飲んだ場所とタイミング：ハリーズ高岡・2021年1月など
コンディション：開栓後2ヶ月程度

2008年に、イチローさんこと肥土伊知郎氏によって、埼玉県秩父市でスタートした秩父蒸留所の最初のオフィシャルの10年ものとしてのリリースとなる、ザ・ファースト・テンです。

秩父蒸留所の歴史や成り立ち、その背景のことは、テレビでも取り上げられて、私より詳しい方々がたくさんいらっしゃっることと思いますで、ここで詳しく書くことはありませんが、私自身、秩父蒸留所のファンであります。

私が、10年近く前に、酒屋でもなんでもない、一人の熱心なウイスキー愛好家だった際に、秩父蒸留所を見学させていただいたときに、イチローさんにマンツーマンでご案内いただいて、イチローさんの熱い思いや夢を直接伺ったときのことは、今でも鮮明に覚えています。

そんな秩父の初めての10年ものなので、ファンの間では争奪戦となり、超レアアイテムで、残念ながら高額転売されたりということもありましたが、富山のバーで何度か飲むことが出来ました。

モルトヤマ店主　下野　孔明のテイスティングノート

香り：缶詰めのミカン、ざく切りの洋梨、リンゴとハチミツ、モルティ、ホワイトペッバー、青竹、肝油ドロップ、リンゴ、白桃、花や果物を想起させるリンスのような香り、多彩。
味：度数に見合ったしっかりしたボディ、やや強め樽のウッディさ、レンゲ、オレンジキャンディ、ビタミン、肝油ドロップ、青竹、バタートースト、白桃、花や果物を思わせるリンス。

このボトルは、他のバーでも飲んでおり、飲むのが3度目ですが、香り味ともに、一般的なボトルよりも変化の幅が大きく、開けたての時とよりも明らかに多彩ですし、グラスに注いでからの変化の幅や変化の回数も非常に多いように感じました。

このボトルに関しては、本数的に数十樽の原酒がヴァッティングされているはずですが、原酒のバリエーションに関しては詳細は不明で、バーボン樽系の原酒が主体ではあるのでしょうけれど、10年熟成ながら、前述の通りの多彩な要素があることに驚かされます。

秩父らしい強めの樽感や青竹っぽさ、花や果物を思わせる独特なケミカルなリンス的な要素もあり(※物によっていはライチや白ぶどうのジュースに使われる香料のような香りに感じます)、らしさを感じられます。

全体的に秩父に限らず、日本の夏は暑いので樽感が強いのと、使用した原酒はおそらくファーストフィルのバーボン樽かそれに準ずる樽が多く、樽の要素は強く感じられるものの、その分仕上がりとても早いように思います。

今まで、秩父のシングルカスクでリリースされてきたものの中には、極端にウッディなものが一部存在していましたが、10年を超える熟成で、タンニン以外の成分も溶出して、バランスが取れてきている原酒が多いのか、バランスが取れているものを選抜しているのか、それともブレンディングの妙なのか、私には内情はわかりませんし、今後のリリースも見守らないと見えない点は多々ありますが、今回のリリースで、熟成が長くなってくることにより樽負けするのではないかという懸念は、とりあえず払拭されました。

とにもかくにも、限定品ではあるものの、2008年にスタートした蒸留所の初の10年物がこのようなレベルであることはとても信じがたく、クオリティに関しては私の期待を遥かに上回りました。

今後のベンチャーウイスキーの一層の飛躍が期待できる、とても素晴らしいリリースでした。

高額な転売価格で買うのはどうかと思いますが、もし、バーなどでショットで飲むチャンスがあれば、ぜひ、召し上がってみてください。

特にオススメのボトルです。

※本ボトルは、当店では販売していません。

シングルモルトウイスキーのご用命はシングルモルト通販モルトヤマへお願いします。
e-singlemalt.co.jp/
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
　シングルモルト通販モルトヤマ　メルマガ登録のご案内
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
メルマガでは、新着商品や限定のご案内品のご案内をいち早く行っております。
メールアドレスの入力で、簡単に登録できますので、お気軽にどうぞ！