ニッカウヰスキー余市蒸留所のマイウイスキーづくり ~ポットスチル編~
石炭を炉に焚べ(※くべ)させていただきました。
今回は、ポットスチル(単式蒸留器)編です。
ご存じの方も多いと思いますが、余市蒸留所のポットスチルには、他にはない特徴が2点ありまして、一点は、ネックに付けられている注連縄(しめなわ)です。
注連縄は、同じくニッカウヰスキーの宮城峡蒸留所のポットスチルのネックにも付けられているのですが、これは、創業者の竹鶴政孝氏が造り酒屋の出身で、その風習に倣い、ポットスチルを神聖なものだと考え、良いお酒が出来るようにという思いで取り付けられてるそうです。
そして、もう一点は、石炭での直火蒸留です。
そもそも、石炭での直火蒸留は伝統的な蒸留方法であったのですが、温度管理が難しく、焦げ付きやすく、人手も必要で手間暇が掛かるため、今では、この石炭直火での蒸留所を行うウイスキーの蒸留所は、世界でも、この余市蒸留所だけです。
現在では、比較的管理がし易いスチーム加熱のところが多く、直火で蒸留を行っている蒸留所でも、ガスによる直火焚きです。
最近では、静岡蒸留所で、スチーム加熱と薪の直火焚きのハイブリッドという非常に珍しいというか、今まで聞いたことがなかった加熱方式を導入されたそうですが、それは、例外中の例外です。
スチーム加熱は、すっきりとした香味の酒質になりやすいですが、直火焚きは、高い温度で熱せられるので香ばしい成分が出来やすく、複雑な香味になり、力強い重めの酒質になりやすいという特徴があります。
ただし、直火焚きは、そもそものポットスチルを高温の直火に対応させるために、底の厚みを持たせたり、ラメジャーと言われるポットスチルの底の焦げ付きを防止するための回転する鎖を取り付けたりするためにコストがかかり、さらには、直火焚きの方が、ポットスチルの寿命自体が短くなりやすいので、コスト面での負担が大きくなります。
そうであるにも関わらず、今もなお石炭直火を続ける余市蒸留所には、それだけ、伝統的な製法と強い味わいへのこだわりがあるのだと思います。
実際に、マイウイスキーづくりの参加者も、スコップで石炭を炉にくべさせて貰いましたが、一度や二度、単に焚べるだけなら簡単なのですが、これを、火加減に気をつけなら、熱い炉の前で、こまめに焚べていくのは、やはり重労働なのだと思います。
寒い季節は、まだ良いそうなのですが、暑い時期だと、気温の暑さと炉の熱さが相まって、過酷な作業なのだそうです……。
このような苦労により、余市蒸留所の味わいが、しっかりと守られています。
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