はじめに
今回は、度々スコットランドを訪れている経験を元に、ウイスキー好きの方がスコットランドに行く際に、役立つであろう情報を、ジャンルに分けて箇条書きでまとめておきます。
私の主観的な意見や感想が多分に含まれていますので、あくまで参考程度になさってください。
また、情報に関しては、当然ではありますが、時間の経過とともに変化・変更などがある場合がありますので、その時の最新の情報をご自身でお調べになって、現地での法律やルールやマナーを考慮された上で、ご自身でご判断ください。
なお、当店では、スコットランド旅行などの個別のアドバイス等は行っておりませんので、ご容赦ください。
本投稿は必要に応じて、適宜追記・更新したいと思います。
最終更新日:2023年9月26日
お金関係のこと
・クレカはVISAかMASTERにする
→Amex、Diners、JCBは使えない所が多い。
VISAかMASTERで、タッチ決済(コンタクトレス)が使えるものがオススメです。
・現金はほとんど用意しなくてもあまり困らない
→必要があれば、現地のATMでクレジットカードのキャッシング枠で借りることもできます。
・物価の差はえげつない
→イギリスの物価はすごく高いです。(※そんなイギリス人も、アメリカに行くと物価が高くて驚くとは言っていますが…。)
インフレと為替の関係もあり、現地でお金を使うことの負担は非常に大きいです。無駄な出費がないように事前準備をしましょう。他の項目も参照してください。
逆に、海外の方が日本に旅行に来る理由が痛いほどわかります。
・クレジットカードの会社に事前に海外渡航の旨を伝えておく
→急に海外でクレジットカードを使うと、カードによってはセキュリティが掛かって、使えなくなる場合もあるので、事前にクレジットカードの会社に電話して、伝えておくのが安心です。
食事のこと
・食事に過度な期待をしない
→美味しいスコットランド料理を食べることを主たる目的にするなら、ハイランダーイン秩父に行ってください。
日本の料理は、安くて美味いです。
・フライドポテト(チップス)は三日で飽きる
→料理を頼むと、高頻度でフライドポテト(チップス)が付いてきます。よほどのポテト好きでなければ三日で飽きます。
・インスタント食品やスナックを持参する
→食事も高くて、軽くランチでも£15~£20くらいは当たり前にかかりますので、節約したい方、日本の食事が恋しくなる可能性がある方は、インスタント食品やスナックを持参してください。スーツケースに入れて持って行って、現地で食べて、空いたところにお土産や現地で買った荷物を入れればいいです。お味噌汁やおすましなどは癒しになります。
小腹がすいたとき用に、カロリーメイトの栄養補助食品のようなものや、じゃがりこやなどのスナック菓子を日本から持参するのも良いです。現地のスナック菓子はそこそこ高いです。
ただし、肉類の持ち込みは禁止されていますので、その点はお気をつけください。
・ミネラルウォーターは買えるときにちょっと多めに買っておく
→コンビニが少なく、自販機が空港などにしかないので、ミネラルウォーターを見かけたら、負担にならない程度にこまめに買っておきましょう。
・コンビニのサンドイッチや水も高い
→買う場所にもよりますが、日本の倍くらいするようなイメージをしておいてください。
・大半のウイスキーは日本で飲める
→そのままの内容ですが、飲むことよりも蒸留所見学を最優先しましょう。
書くまでもないですが、スコットランドの蒸留所の見学は、スコットランドでしか出来ません。
また、飲んだり買ったりするならハンドフィルや蒸留所限定のようなものにした方が望ましいかと思います。
宿のこと
・スペイサイドでの宿泊先は、ハイランダーイン(Highlander Inn)がおすすめ
→クライゲラヒにあり、各蒸留所へのアクセスも良い立地で、オーナーは日本人の皆川さんです。
食事が出来るバーもあるので安心して泊まれますし、良心的な価格です。
www.booking.com/hotel/gb/highlander-inn.ja.html
・ホテルの予約は大手ブッキングサイトからでOK
→ただし、必ず英語で書かれた控えを印刷もしくはスマホで閲覧できるようにして持参してください。
現地でのトラブルもしばしばありますので、英語の予約の控えが必要です。
レンタカー・車移動のこと
・目的地によるが、移動は基本的に空港でレンタカーを借りて、レンタカーで行うと良い
→移動は、基本的に飛行機とレンタカーで考えたほうが良いかと思います。逆に言うとそれ以外の方法があまり見当たりません。
なお、最近は蒸留所でツアーで出てくるサンプルを持ち帰る小瓶をくれるところが多いので、飲めないという心配もあまりないです。
一部、フェリーを使う場合がありますが、スコットランドが初めてで、かつ英語が苦手な方にはあまりお勧めできません。
・普段運転しない方には車の運転難易度はやや高い
→スコットランドは右ハンドルで、日本と同じような感覚で運転できますが、時速60マイル(約96キロ)制限の道が多いです。
それも、高速道路ではなく、道が細く、起伏が激しく、カーブも多い下道で、日本なら40キロや50キロ制限であろう道が60マイル(約96キロ)制限になっていて、地元の方がビュンビュンとスピードをされるので、十分に運転には気をつけてください。
制限速度近くで走り続けることは、普段運転されない方にはちょっと厳しいです。追い越されても焦らないでください。
また、近代的な街の中を除き、街灯がない場所が大半なので、夜間の運転は考えないほうが安全です。
それと、ラウンドアバウト(円形の交差点)に気をつけてください。
事前にルールを知り、イメージトレーニングをしてから、運転してください。
・レンタカー用に国際免許証だけでなく、日本の免許証も必ず持って行くこと。
→国際免許証だけでは車は借りられませんし、運転もできません。
・レンタカーは事前にネットで検索して、予約しておくこと。
→マニュアルが少なくないので、AT(オートマ)かMT(マニュアル)かしっかり確認しておいてください。
・ガソリンスタンドについて
→セルフです。停車して、エンジンを切って、自分で適切な油種を給油して、併設のコンビニみたいな店舗に入り、店内のレジにて、給油端末の数字(1と2とか)を言って、支払いができます。その際、ミネラルウォーターもついでに買っておきましょう。
→イギリスでガソリンはPetrolなのですが、ガソリンスタンドではガソリンをUnleadedと表記していて、軽油(ディーゼル)はDieselです。
車の給油口にその車に給油すべき油種が書いてあることが一般的ですが、念のためにレンタカーを借りる際に確認しておきましょう。間違えて給油すると取り返しがつかない事態になります。
また、給油口の空け方も借りる際に確認しておいたほうが良いです。
・ガソリンスタンドの数が多くないので、こまめに給油
→そのままの意味です。余裕をもって給油しておきましょう。
・Google Mapの自動車の所要時間を過信しない
→Google Mapの自動車の所要時間は大いに参考になるのですが、制限速度に近い速度で走らないと当初の予定よりも時間がかかることが多く、前述の通り、制限速度近くでの運転も容易ではないので、それなり時間は掛かります。
また、トラクターや大型のトラックがゆっくり走っていて、片側一車線でなかなか追い越せないことも多く、工事や通行止めもあるので、移動の際は、Google Mapの所要時間の15%~20%くらい多めに見積もっておいたほうが良いかと思います。
・カーナビの入力は、ポストコードを入力する
→日本と違って、カーナビの入力には、ローマ字と数字の組み合わせであるポストコードを入力することが多いです。
ポストコードで、目的地(のかなり近く)まで行くことが可能です。
例えば、クライゲラヒのハイランダーインの場合でしたら、Googleで検索すると
所在地: 10 Victoria St, Craigellachie, Aberlour AB38 9SR イギリス
と表示されますが、そのうちの「AB38 9SR」がコードで(※7桁が多い)、これをカーナビの目的地に入れれば、目的地が出てきます。
ただし、時折、本来の目的地から少し離れている場合がありますので、スマホのGoogleマップのナビを確認して、フォローしてください。
その他のこと・注意点
・ボトルの運搬用にアマゾンでも買えるような膨らますタイプのエアー緩衝材を持参する
→ボトルが割れるリスクが大幅に低減します。但し、不良品もしばしばあるので、少し多めに買っておきましょう。
・渡航前にネットから海外旅行の保険に加入する
→期間、内容によりますが数千円から加入可能
・スコットランド本土の蒸留所へ行った後に、アイラやキャンベルタウンに行った方が感動が大きい
→行けばわかります。逆にすると、スコットランド本土での感動が少しだけ薄れます。
・ウイスキーガチ勢が見学を優先すべきエリアの順番
→基本的に行きたいところへ行かれればよいのですが、優先度をつけづらいという場合は、かなり主観が入ってますが、下記を参考にしてください。
その他の地域 ≦ スペイサイド≦アイラ島(特にボウモア、ラフロイグ) ≦ キャンベルタウン(特にスプリングバンク)
・ホテルのアメニティは基本的にない
→歯ブラシ、歯磨き粉、スリッパ、ヘアブラシなどの必要なものは、持参してください。
・コンセントの変換プラグは基本的にBFタイプ
→コンセントの変換プラグを事前に買っておきましょう。ないと詰みます。アマゾンでも買えます。
また、コンセントに繋いで使用する機器の電圧が海外に対応しているか、念のために確認しておきましょう。
・モバイルバッテリーはあった方がよい
→そのままです。スマホの電源が切れると詰むので、あった方が良いです。
・モバイルのWi-Fiよりも日本の携帯キャリアの海外プラン
→モバイルのWi-Fiだと、容量の制限があったり、容量無制限でも非常に遅かったり、端末の充電が面倒だったり、何かと不便なことも多いので、頻繁にスマホを使う方は日本の携帯キャリアの海外プランを中心に考えたほうが良いかもしれません。じっくり検討されてください。
・イギリスとEU圏ではYAHOO! JAPANにアクセスできない
→一部のYAHOO! JAPANのサービスを除き、基本的にアクセスできません。ヤフーニュースすら閲覧できません。
・パスポート、スマホ(※十分な充電)、国際免許証(※日本の免許証も)、クレカ(VISA・MASTER)の4つを無くさなければ、大抵のことはある程度どうにかリカバリー出来る。
→そのままです。
・ホテルのグランドフロアのこと
→イギリスのホテルの1階はグランドフロア(ground floor)と呼びます。2階はファーストフロア(first floor)、3階はセカンドフロア(Second floor)で以下同様となります。
エレベーターに乗ると、行き先階指定のボタンが、1階はgroundの「g」になっていることが多いです。
・英語のこと
→ポケトークはあると助かることがあります。スマホアプリ版もあるので、心配な方はダウンロードして必要な期間課金してください。また、書かれた文章やメニューなどは「Googleレンズ」というアプリを使ってください。フードメニューの翻訳の精度が高いとは言えませんが、あったら助かります。
普段から心がけること
・普段からマイルの溜まりやすいクレカでマイルを貯める。
著者 下野 孔明 (しもの ただあき)
シングルモルト通販モルトヤマ 店主
T&T TOYAMA株式会社 代表取締役社長COO
1983年生まれ、2013年より、シングルモルト通販モルトヤマを開業。
訪れたウイスキー蒸溜所は、日本、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、韓国を合わせて1³0箇所を超える。
東京ウイスキー&スピリッツコンペティション
2019、2020、2021、2022、2023公式審査員
ウイスキー文化研究所認定ウイスキープロフェッショナル
ウイスキー文化研究所認定ウイスキーレクチャラー
クリック先のページで「通知を受け取る」ボタンを押すと、新しい記事の更新情報などがプッシュ通知で届きます。