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2017.6.10 ウイスキ-コラム&雑多な記事

スコットランド研修2017レポート:グレンファークラス蒸溜所編

読了目安時間:約3分10秒
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マッカランとともにシェリーカスクで知られるスペイサイド人気蒸溜所。

蒸溜所が数多あるスペイサイドの中でも、特に人気の蒸溜所の1つであるグレンファークラス蒸溜所に伺いました。

まずは、地図で場所を確認してみてください。

地名はバリンダロッホで、かつて、ボトラーズからリリースされるグレンファークラスを指す隠語として、そのバリンダロッホを商品名としたり、スペイサイド・ファイネストとしてリリースされていたボトルがありましたが、3年ほど前に、その地名を冠するバリンダロッホ蒸溜所が建設されてしまい、最近では、スペイサイドリージョンなどという名前でリリースされることが多いです。(※スペイサイドリージョンが、全てグレンファークラスであるというわけではありません。)

ご存じの方も多いと思いますが、スコッチで数少ない家族経営の蒸溜所で、シェリーカスクの定評があり、非常にファンが多い蒸溜所です。

同じく、シェリーカスクで有名なスペイサイドモルトのマッカランと比較されることが多いですが、マッカランはスペイサイド最小級、グレンファークラスはスペイサイドで最大級のポットスチルで、どちらも直火焚きをしていることは非常に有名です。

↓こちらは、キルンを模したビジターセンターです。

↓こちらが、屋外に展示されているポットスチル。

その名声をも凌駕するほどの、圧倒的なストックを質と量をもつグレンファークラス蒸溜所。

こちらが、ウェハウスの内部。

ウェアハウスは、何箇所かに別れており、一つ一つが非常に大きく、照明が点くところもあれば、全然照明がなく、懐中電灯無しでは、歩くことすらままならないくらいの暗い場所まで、様々でした。

ウェアハウスは伝統的なダンネージ式で、グレンファークラスだけでなく、他の蒸溜所の樽や、蒸溜所名を隠語で伏せてある他の蒸溜所の樽も熟成されていました。

↓下の写真は、雑感の記事でも、ご紹介させていただきましたが、グレンファークラスのウェアハウス内のカスクから、ヴァリンチで原酒を採取してくださっている、トーマス・ウェブスター氏(愛称:トミー、(肩書は、ウェアハウス・チャージヘッド))。

トミーは、今回のスコットランド研修の中でお会いした中で、一番心に残った方です。

写真のように、次から次に、樽の上に飛び移って、予め選定してくださっていた樽のテイスティングをさせてくださいました。

↑手に持たれているのは、銅製のヴァリンチで、大気圧を利用して樽から原酒を抜き出すための、大きなスポイトみたいなものです。

そこから、直接グラスに原酒注ぎ入れます。

蒸溜所のウェアハウスで、樽から取ったばかりの原酒は、どれも格別に美味しいんですよね?!と聞かれることがありますが、実は、そうとも限らず、優劣は感じますし、あまり好みでないものも、時々ありますが、グレンファークラスに関しては、かなりレベルが高かったです。

以前にも、グレンファークラスでテイスティングされている先輩方も、今回が、特に良いと言われていたくらい、良い樽ばかりをテイスティングさせていただけたようで、今回樽を選定してくださったトミーの審美眼が、本当に素晴らしいお陰だったのだと思います。

↓愛好家組織向けに、ボトリングする樽の選定にあたって、テイスティングは非常に過酷で、朝食もままならない状態で宿泊先から蒸溜所へ移動し、ウェアハウスから朝9時から昼12時近くまで、ただ只管テイスティングをしていました。

今回、選定のためにテイスティングをさせていただいた樽は、約40樽もの数でした。

3時間足らずの間に、40種の樽に点数を付けるという、とてつもない体力と集中力を必要とされるテイスティングでしたが、大変勉強になりましたし、同じヴィンテージやカスクタイプでも、拙いながら自分なり見極めることが出来たようには思いますが、中には、優劣を付けられないくらいほどレベルが高いシスターカスクがあり、それはそれは、嬉しい悲鳴でした。

そして、40種に及ぶ選定の為のテイスティングを終えた後に、オマケで、かなり古いヴィンテージの樽をいくつか飲ませていただきました。

一番古いものは、1953ヴィンテージで、64年近く熟成しているという大変な貴重なものでしたが、味わいとしてダントツで素晴らしかったのは、1961ヴィンテージでした。

1961ヴィンテージに関しては、神がかっているレベル、震える美味さでした。

口に含んだ瞬間に、体が痺れるというか電気が走るような衝撃的な凄さをもつ、人生で飲んだシェリーカスクのなかでも、間違いなく3本に入るレベルだと思います。

そして、公開することが出来ませんが、実は、この61ヴィンテージに肉薄するポテンシャルを持つ原酒が、若いヴィンテージにも存在するものがあり、それも、大変素晴らしいものでした。

まだ、若く、まだまだ熟成に耐えられる原酒なので、当分は市場には出回らないそうですが、いつか、とびきりのボトルとしてリリースされるのかもしれません。

至れり尽くせりのグレンファークラス蒸溜所での体験は、人生でも忘れられないくらいでの思い出になりました。

本当にありがとうございました。

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