Tasting Notes テイスティングノート

2021.1.2 ジャパニーズ

シングルモルトウイスキー静岡 プロローグK 55.5%

読了目安時間:約3分0秒
YouTube↑のモルトヤマ・ウイスキーチャンネルの登録をお願い致します!

シングルモルトウイスキー静岡 プロローグK 55.5%

容量:700ml
ボトラーズ:オフィシャル
生産地域:日本
蒸留所名:ガイアフロー静岡蒸留所
樽の種類:ファーストフィル ・バーボンバレル
カスク№:…
蒸留年:…
熟成年数:3年
ボトリング年:2020
度数:55.5%
総本数:5,000本
発売:2020年12月19日
飲んだ場所とタイミング:ハリーズ高岡・2020年12月
コンディション:開栓直後

2016年に竣工されたガイアフロー静岡蒸留所の初のシングルモルトです。
ガイアフローに関しては、主にシングルモルトなどの種類のインポーターで、ブラックアダーやアスタモリス、スペイ(グレンスペイ)、ハイランドクイーン、アムルットなどの輸入していますが、2016年、静岡市の葵区で蒸留所が竣工しました。

(※厳密には、蒸留所(ガイアフローディスティリング)とインポーター・卸(ガイアフロー)とは別会社ではありますが、同資本・同一経営者であるため、この記事では区別せず記述させていただきます。)

蒸留所は、静岡市街地から車で35分程度のところに位置し、山の谷と言うのが適切なのかはわかりませんが、周りにも木々が多く、蒸留所の近くには、中河内川という川も流れて、非常に自然豊かな環境でウイスキーの製造を行っています。

蒸留所に関しては、非常に特徴的な点が多く、それだけで超長文の記事なってしまうので、この記事では割愛しますが、最大の特徴の一つとして、2012年に閉鎖されてしまった長野の軽井沢蒸留所のポットスチルを、初留器の一つとして使用しているところが挙げられ、このプロローグKに関しては、この軽井沢(KARUIZAWA)の蒸留器で蒸留されているため頭文字のKをとり、プロローグKと名付けられました。

参考のため、公式の商品案内文を下記の通り、引用しますので、ご覧ください。

以下、公式の商品案内
シングルモルトウイスキー静岡、その序章を飾るのが、プロローグK。
静岡蒸溜所では、KとWという呼び名の2基の初留用蒸留機が稼働しています。Kは、1950年代に日本で製造された歴史ある蒸留機。今は無き蒸留所から静岡蒸溜所に移設され、伝説の蒸留機は不死鳥のごとく蘇りました。そのしなやかに伸びた優美なシルエットと、蒸気の間接加熱により、軽やかで華やかな味わいの原酒を生み出しています。
プロローグKは、この伝説的な蒸留機Kで蒸留し、静岡蒸溜所内で熟成させた原酒のみをブレンドした、シングル・ウォッシュスティル・ウイスキー。原材料には、英国産大麦麦芽だけでなく、日本国産大麦麦芽を贅沢に使用。繊細でデリケートな、日本らしい味わいのウイスキーが誕生しました。
ウッディな味わいにピート香が軽やかに漂う、心地よい余韻をお愉しみください。
※商品案内以上


モルトヤマ 店主 下野孔明のテイスティングノート
香り:青い植物感、熊膽圓(ユウタンエン※生薬を含む健胃薬)、ハッカ、針葉樹、石灰、カレースパイス、ナッツ、黒ゴマ、奥にピート。

味:ミディアムライト、あっさりとした麦芽の甘さ、生薬や漢方、カレースパイス、少しの粉っぽさ、瞬間的に少し強めなスモーキーさが弾ける。時間が経過すると雑味がややスッキリとして、甘さが立ってくる。

まず特徴的な、青い植物感が強く感じられ、そこに生薬やスパイス感が伴い個性的な仕上がりがとなっています。
少しの粉っぽさがあり、味の中から少し強めのピートがいきなり主張してくるような印象を受けました。

グラスの中で時間が経過すると、生薬や漢方を思わせる香りや青さが弱くなり、麦芽由来の甘さがより感じられました。

やや全体的に個性的な要素が散らかっているように感じられる点については否めないですが、その反面、乳酸や酵母からくる未熟感は、3年のシングルモルトとしては少なく、他の日本の蒸留所と比べても、仕上がりの早さは早めであるかもしれません。

それは、仕込みや蒸留器や熟成環境によるところなのかは、現時点では定かではないですが、今後のリリースで、少しづつその点についても明らかになっていくかもしれません。

3年のシングルモルトとしての最初のリリースでしたが、この1本で静岡蒸留所の未来に関して論ずるのは時期尚早で、今後の熟成の進み具合がとても楽しみな1本です。

ちなみにこのボトルは、富山の若鶴酒造・三郎丸蒸留所の三郎丸と同型の新しいデザインのガラス瓶なのですが、静岡蒸留所はスクリューキャップで、三郎丸蒸留所はコルクキャップで、キャップが異なるので、キャップの違いで、パッと見の印象が違います。

それと、このボトルのラベルの表記ですが、『シングルモルト日本ウイスキー』と表記されており、敢えて日本語ではジャパニーズと名乗っていません。

今後、日本産のウイスキーの定義や呼称については、徐々に整っていくことと願っていますが、今回の表現に関しては、現在の混沌とする日本産ウイスキーの混乱に一石を投じようとするガイアフロー側の思いがあるのかもしれません。


シングルモルトウイスキー専門店 シングルモルト通販モルトヤマ

シングルモルトウイスキーのご用命はシングルモルト通販モルトヤマへお願いします。
e-singlemalt.co.jp/
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
 シングルモルト通販モルトヤマ メルマガ登録のご案内
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
メルマガでは、新着商品や限定のご案内品のご案内をいち早く行っております。
メールアドレスの入力で、簡単に登録できますので、お気軽にどうぞ!

クリック先のページで「通知を受け取る」ボタンを押すと、新しい記事の更新情報などがプッシュ通知で届きます。

TAGsこの記事が属するタグ

SHARESNSで共有

Related関連記事

Ranking人気記事