スコットランド旅行記~アードベッグ蒸留所編~

今回は、アードベッグ蒸留所です。

二つのキルンが見えますが、今は使われておらず、下はショップとなっています。

入り口では、犬の置物がお出迎え。本当の犬もいるとか、いないとか…。

上の写真は、モルトミルです。モルト(大麦麦芽)をローラーで粉砕する機械です。

これまで緑とは(笑)

続いてマッシュタン。粉砕麦芽にお湯を入れて、麦汁を取りだします。

こちらは、フラッシュで撮影。湯気が見えます。マッシュタンでは、単に麦汁を作るだけでなく、酵素の反応で粉砕麦芽に含まれていたのデンプンを、麦芽糖などの小さな糖に分解することが重要です。

ウォッシュバックの写真が無かったので(※案内されていないかも…)、続いて、スチルハウス内。ポットスチルの胴体です。

右が初留器、左が再留器で、形は違いますが、ともにランタンヘッド型です。

なお、ポットスチルは、最少のワンペアです。

ポットスチルのネックです。

再留器のコンデンサーにつながるラインアームについている細いくだが、ピュアリファイアー(精留器)なのでしょうか?

これが、アードベッグのクリーンでフルーティな酒質が生まれる一因となっているそうです。

上は、スピリットセーフです。

上の四角い箱には、ローマ字で『インターミディエイト ウォッシュ チャージャー』と書いてありました。

恐らく、ポッチスチルに流し込むウォッシュを貯めておくタンクだと思いますが、違っていたらごめんなさい。

これは、アードベッグの敷地内に散乱している、海藻の一部です。波で打ち上げられたようです。

それだけ、海に近いということがお分かりいただけるでしょう。

上の写真の右にあるのは、アードベッグ ローラコースターをイメージしたディスプレーで、どうやらアイラフェスで使われた物らしいです。

海辺の丘からの撮影。樽、樽、樽、樽。雨ざらしです。

上は、フィリングステーション。樽に、ニューポットを詰めるところです。

上は、ジャックダニエルの空き樽です。

続いて、ヘブンヒルの空き樽。

最後に、ショップ内でテイスティングを…。

左からスーパーノヴァ2010、スティルヤング、TEN、コリーブレッカン、ウーガダール。

自分は、スパーノヴァ2010を頂きました。前年のバージョンよりも若干ボディーがあるような気がしましたが、いずれにしろ、ボディが弱いです。

ショップでは、ランチも食べれます。

残念ながら、パニーニというサンドイッチのようなパンの写真を取るのを忘れたのですが、めちゃくちゃ美味しかったです。

ボウモア蒸留所のお姉さんも、『アードベッグ蒸留所のパニーニは美味しくて、アイラ島内では有名だよ。』とおっしゃっていました。

その期待を裏切らないおいしさでした。

次回は、ライフログ蒸留所です。お楽しみに。

スコットランド旅行記~ラガヴーリン蒸留所編~

まず最初に、お断りしておきますが、カリラの項で申し上げましたとおり、ディアジオ系列の蒸留所の内部は基本的に撮影できませんので、ほとんどラガヴーリンの写真は有りませんので、悪しからず。

上の写真は、後述する城跡の方向から撮影しました。

上の写真は、ラガブーリン蒸留所の正面です。昔は、ホワイトホースの馬のマークがあったらしいです。

↑建物のアップです。正面に入り口は、いきなりショップです。

右手に、廃墟となった城跡がありますが、何のお城か忘れました(汗)

蒸留所の右手に流れる用水です。仕込み水なのか、冷却水なのかは分かりません(汗)

写真は、いきなりウェアハウス内。ここだけ、写真をとってもいいようだったので、内部はここだけ撮影しました。

職人のおじさんが、樽から直接ヴェリンチで原酒を汲みだして、シングルカスクのカスクストレングスのノンフィルターの状態でグラスについで飲ませてくれます。

ニューポット、バーボンバレル、シェリーバット(ペドロヒメネス)、あと、1966ビンテージの長熟の樽の原酒を飲ませてくれました。

1966ヴィンテージは、色と味から考えると、シェリー樽系とは考えにくいので、恐らくバーボン系の樽だと思います。

非常に貴重な長熟で、優しく複雑な香味でしたが、樽自体の影響は低いと思います。

酒質自体も、最近のオフィシャルとくらべると、そんなに太くなかったです。

長熟のラガブーリンという点においては感動しましたが、単純に味わいだけで評価すると、微妙でした。

というより、現在当たり前に飲めるオフィシャルの16年の完成度と飲みごたえがしっかりしているから、そう感じるのかもしれません。

むしろ、ペドロヒメネス樽のモノのほうが、ベンリアック12年のシェリーウッドのように、甘くでフルーティで、なおかつラガブーリンらしいピーティさも兼ね備えていたので、面白かったです。

この上の写真は、クリックすると拡大されます。カメラのロングパノラマ機能で撮影しているので、おじさんが細くなったり、多少歪みが出ていますので、ご了承ください。

スコットランド旅行記~ボウモア蒸留所 蒸留&熟成編~

だいぶ、前回から間が開きましたが、続編を…。

ボウモア蒸留所のポットスチルは4基で、確か右2基が初留器、左2基が再留器だったと思います。

ネックも、初留器の方が太くて、一回り大きですね。

上の写真は、初留器とコンデンサーです。ネックの所にガラス窓が付いていますが、サイトグラスといって、基本的に初留器に取り付けられている部品で、内部の泡立ち具合のチェックに使用します。

そして、その蒸留液が通過するのが、真ん中のスピリットセーフです。

左は、蒸留のコントロールを行う制御装置だそうです。

次に、ウェアハウス(熟成庫へ)。
上の写真は、1番目のウェアハウスです。ここを案内してもらいました。もちろん、厳重に施錠してありますが、セコムやアルソック的なセキュリティーは見当たりません。

上の写真は、蒸留所のお姉さんが、ニューポットを見せながら、最初は、こんなに無色透明なんですよ!と説明しているところです。

ニューポットの試飲をしています。左のお兄さんは、台湾人のワンさんです。ワンさんは、英語がペラペラでした。

これが、樽の側面で、鏡板にバーコードを貼って、樽を管理しているようです。

これが、自分で樽からくみ取ったモルトたちです。奥にあるとんがった金属の棒を刺して、だぼ栓(ふた)を開け、ヴェリンチとかいうでっかいスポイトみたいな金属の棒で吸い上げます。

手前から、バーボン樽熟成、シェリー樽熟成、ニューポットです。バーボンタルトシェリー樽のどちらも10年くらいの熟成だったと思います。

シェリー樽の方は、これといった特徴もなく普通でしたが、バーボン樽の方は、パイナップルフレーバー全開でした。パーフェクトドラムのボウモア1993 16年に通ずるパイナップルフレーバーでしたが、割と単調でマンゴー的な要素は感じ取れませんでした。

上の写真の樽は特別な樽で、左は1965年の樽で、中身が入っていました。ローマ字で「シェリフズボウモア」って書いてありました。

お姉さん曰く、マンゴーのような南国フルーツの香りが炸裂する絶品らしいです。

右の樽は、サントリーの経営者一族の佐治氏の名前が入っています。

ワンさんが『飲ませてよ!』って言ってくれたのですが、もちろん、一滴も飲ませてもらえませんでした。

うまく、英語が聞き取れなかったのですが、上段の右の樽が、現存する最古の樽で1957ヴィンテージだと説明されたと思います。中身が入っているのかどうかは、確認できませんでした。

このあと、お客さん向けのテイスティングルームに通され、数種のボウモアを頂きました。個人的には、21年ポートワイン熟成が好きでした。

単調ではあるのですが、麦芽の甘みと香りが強良く、あんまり難しいことを考えずに飲めます。

とりあえず、ボウモア蒸留所に関しては、これにておしまいです。次回からは、ラガヴーリンです。

お楽しみに。

スコットランド旅行~ボウモア蒸留所 製粉から発酵編~

今回もボウモア蒸留所について。
製麦偏』に引き続き、『製粉か発酵編』ということで、熟成前までの過程について、写真中心に記述していきます。

まず、モルト(大麦麦芽)は、ディストナーと呼ばれる機会に通され、石やゴミなどを取り除きます。

ディストナー

ディストナーの中の様子。取り除かれた、小石を見ることが出来ます。

ディストナーの中の石

次に、ディストナーにかけられモルトは、モルトミルというローラー式の製粉機で、粒子が荒い順にハスク、グリッツ、フラワーの3種に挽き分けられます。この総称を、グリストと呼びます。

モルトミル

この時、モルトを挽き分ける比率は、蒸留所によって、微妙に違う場合があるのですが、

『 ハスク:グリッツ:フラワー = 20:70:10 』 という比率が、一般的です。

その比率で、挽き分けるのには、それぞれ意味があるのですが、非常に長くなるのでここでは、割愛します。

詳しく知りたい方は、『シングルモルトを愉しむ』 土屋守氏・光文社 をお読みください。

下↓の写真は、右から、グリスト、モルト(大麦麦芽)、バーレイ(大麦)、恐らくまたグリストです。見学者用のサンプル。

グリスト、モルト(大麦麦芽)、バーレイ(大麦)

その後、引き分けられた、グリスト(ハスク、グリッツ、フラワー)は、マッシュタン(糖化槽)に入れられ、お湯(60℃~70℃程度)を加えて混ぜます。あとから、お湯をスプリンクラーの様なもので足したりするのですが、複雑なので割愛させていただきます。

これ↓がマッシュタン。

マッシュタン

この作業をマッシング(糖化)と呼び、メインの目的は、デンプンからアルコール発酵に利用可能な発酵性糖類(主に麦芽糖)作り出すことです。

下の↓写真に写っているのが制御盤です。マッシュタンに入れるお湯からマッシュタンで得られたウォート(麦汁)までをこちらで、一括管理しているようです。

マッシュタンの制御盤

このマッシュタンの中では、デンプンをモルト自身の酵素の力で、麦芽糖へ変えたり、タンパク質を自身の酵素の力でアミノ酸に分解したりして、この後の発酵(ファーメテーション)に備えます。

この時に作り出される、麦芽糖やアミノ酸を多く含む液体をウォート(麦汁)と呼びます。

その後、ウォート(麦汁)を冷却し、発酵(ファーメテーション)の過程へ移ります。

発酵(ファーメテーション)は、ウォッシュバックという発酵槽で行ないます。

ウォッシュバック

近年、マッカランやラフロイグがステンレス製のウォッシュバックに切り替えて使用していますが、ボウモアは、伝統的な材である、オレゴン松を材として利用しています。

↓操業を一時停止しているので、カラの状態です。

ウォッシュバックの中

この過程で、麦汁(ウォート)に酵母(ディスティラリー酵母)が加えれ、アルコール発酵が行われます。

アルコール発酵とは、ブドウ糖から、二酸化炭素とアルコールとエネルギー発生させる化学反応で、これによって初めてお酒になるわけです。

また、合わせて乳酸菌による乳酸発酵も行われて乳酸が発生し、酸味や香りの成分も造られ、モルトウィスキーの味わいに複雑さをもたらすそうです。

これによってできるのが、ウォッシュ(もろみ)と呼ばれるホップの入っていない濁ったビールのようなものです。

このウォッシュを蒸留することによって、ニューポット(熟成させていないウィスキーの元の蒸留酒、スピリッツとも呼ばれます)となります。

次回は、蒸留編です。お楽しみに。

スコットランドの旅~ボウモア蒸留所 製麦編~

さぁ、ついにやって来ました。

ボウモア蒸留所(海岸から撮影)

↑煙突中段の左横の黒っぽい本当に小さい点は、ディスプレーのゴミではなくて、カモメです。この写真をとったのが夜中の9時前後だったので、あまりカモメはいませんでしたが、昼間は、昔のボウモアのラベルのごとく、本当にたくさんのカモメが飛んでいました。

ブナハーブン蒸留所の後は、憧れのボウモア蒸留所です!!キルンのパコダ屋根と風見鶏が見られます。

ボウモア蒸留所

写真に写っているのがモルト見習い↑です。ミーハーなただのいち観光客です(笑) 蒸留所のお姉さんに撮って頂きました。

ボウモア蒸留所 ヴィジッターセンター

↑ヴィジッターセンターの売店スペース。伺った1週間程前がアイラフェスティバルだったので、アイラフェスティバルの限定品や、ブラックボウモア、ホワイトボウモア、ゴールドボウモア、30年のドラゴン(黒ボトル)なんかも売っています。

ボウモアでの写真は、たくさんありますので、ボウモア蒸留所に関しては、いくつかの記事小分けにして書きます。

さぁ、早速、念願のボウモア蒸留所見学ですが、世の中はそんなに甘くなく………、ボウモアの水源(ラーガン川?)が枯れ気味で、操業一時休止中でした(号泣)

当然、お目当てのフロアモルティングも見られるはずが無く………、絶望感の中、2時間ほどのクラフトマンズツアー(※一般ツアーとこのマニア向けツアーの2種類があるそうです)に参加しました。 

参加者はモルト見習いと、フェラーリのジャンパー?を着ている台湾人のワンさん。知的でお金持ちっぽい感じの方でした。

ガイドはボウモアの現地のお姉さんで、もちろんガイドは『英語』。

ワンさんは、英語ペラペラ。発音もチョー綺麗。

その点、モルト見習いは、 話についていくのがやっとのレベルで、ところどころ意味不明で『ポカン』としていて、当然、質問なんか出来やしません。

そんな正にアウェイの中、モルト見習いは頑張りました(涙)  

まず、フロアモルティグ(を見られるはずだった)。

フロアモルティング

↑本当は、ここ一面にグリーンモルト(※乾燥前の大麦麦芽(モルト))が敷き詰められているはずでした…。

フロアモルティングと言うのは、水に浸して水分を吸収させたモルトを床にまいて発芽させ、モルト(大麦麦芽)に成長させる工程で、大麦のデンプンやタンパク質から、デンプンやタンパク質をを分解する酵素を生み出します。タンパク質の多くは、この時点で多くが分解されますが、デンプンの多くは、後の糖化(マッシング)の工程で分解されます。

ちなみに、麦焼酎では、この様な『発芽』という大麦自身の生理作用を利用せず、基本的にコウジカビの酵素の力で、デンプンを糖に変えていますので、この点がモルトウィスキーとは決定的に違います。

フロアモルティングは、伝統的な製法ではあるのですが、人力でグリーモルトをかき回す必要があり、重労働で、決して効率が良くないので、これを行っている蒸留所は、スコットランドに6箇所ほどで、アイラではボウモアの他にラフロイグやキルホーマンでも行っています。

また、ガイドのさんの話によると、ボウモアは、フロアモルティングを行ってはいますが、モルトスター(製麦業者)から多く購入しているそうです。

ちなみに、キャンベルタウンのスプリングバンクは、100%フロアモルティングで作ったモルトを使用しているはずですし、逆にほとんどの蒸留所は、モルトスターから大麦の品種やピートの炊き具合なんかを指定して、購入しています。

シール(木製スコップ)など

写真の左写っている(※お姉さんの脚の右側)シャベルは、シールと呼ばれる木製のシャベル。発芽ムラを無くすため(グリーンモルトに酸素を供給するのと、熱や水蒸気がこもってムレないようにするため)グリーンモルトをかき回す必要があるので、その際に使用します。

フロアモルティングの実演

あと、同じく、大麦をかき回したりならしたりするのに、熊手に似た金属製のトンボ(※英語でなんと言えばいいのか分かりませんでした)を使ったり、機械式の攪拌機があります。この二つは、基本的にどちらも同じ目的で使用し、労力を軽減するために、機械を導入したそうです。

モルトを運ぶ二輪車

↑車輪の着いたタンクは、グリーンモルトを運搬するのに使う、台車(二輪車)です。

モルト運搬のパイプライン

↑ねずみ色のパイプというか、四角い筒の様な設備は、聞き間違いでなければ、フロアモルティングが終わったグリーンモルトを次の乾燥の行程へ送るためのパイプラインで、特殊なトンボの様な道具で床の穴へ(※写真では蓋がしてあります)モルトを掻き集めて、流すそうです。

キルン内へグリーンモルトを流し入れるパイプ

 
続いて、乾燥の行程へ。↑写真のパイプは天井から伸びていて、フロアモルティングが終わったグリーンモルトがパイプを通って流し込まれます。

キルン(乾燥塔)内部

↑キルン内部の床は、細かい網目状になっており、床にに見える白い点々は、網目に詰まったモルトです。この下から、ピートを焚いて加熱します。

ピートを焚く窯

↑ピートを焚く窯。

グリーンモルトは、発芽が進み過ぎると中の糖質を消費してしまうので、発芽の進行を止めるために、乾燥させる必要があるので、キルンという乾燥塔にパイプで送られ、ピート(※ヒースやシダ類などの植物が腐らずに軽く炭化している泥炭)を焚いて加熱します。

ピートの山

(↑お姉さんが手に持っているのは、ウ●コではなく(汗)、ピートです。ピート、は固形とそうでないもの腐葉土の様な状態の2種に大別され、固形のものは、単に切り出したものではなく、ソーセージのように圧力を掛けて穴から出して整形したものです。これが、ラフロイグ蒸留所では、固形のピートを切り出す際に、既に長方体として整形された状態で切りだしているそうですが、その整形のさせ方が、どのように味わいに影響が出るかは、わかりません。また、ラフロイグ蒸留所の説明では、英語を聞き取り間違えていなければ、整形されている固形のピートは、主に加熱の燃料として使い、腐葉土状の整形されていない方は、主にピートの香りをつける事を目的に使っている人のことでした。

 腐葉土状のピートは、主にピート層でも割と表層の部分で、まだ、植物が炭化しきらずに植物としての成分が多く残っているらしく、そのため、比較的炭化の進んだ深い層のピートよりも、一般的に植物由来のあの独特のピートの香りが出やすいそうです。)

↓※おまけ:ピートの切り出し場の様子。下部の層の方がきめ細かい粘土質で、上部の方が植物の形が残っていたり繊維質な物を見ることが出来、明らかに層によってピートの質が違う事が確認できます。写真に写っているのは、浅く掘ってあるので、実際は、もっと深いところまでピートの層になっています。

ピートの切り出し場の断層

(※おまけというより蛇足:ちなみにオークニ島にあるハイランドパーク蒸留所では、ピートの層をフォギー(約8,000年)、ヤフィー(約12,000年)、モス(約16,000年)の3層に大別し、性質の異なるそれぞれをミックスして、乾燥作業に使用しているそうです。※参考資料 アサヒホームページ http://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/brand/highland/quality/ )

この乾燥行程は、グリーンモルトの中の酵素を失活(※タンパク質が変性して酵素としての機能を失う状態)させてはいけないので、ただ闇雲に加熱するわけにはいきません。あくまで、加熱そのものが目的ではなく、乾燥させて発芽のプロセスを止めること(+ピートの香り『薫香』を麦芽につけること)が目的なのです。

グリーンモルトは最高でも80℃程度までしか温度は上げられませんので、ピートを窯にくべるにしろ、職人技が必要とされます。

↓キルン上部のファン。この上が、独特のパコダ屋根になっている(ハズ)。

キルン上部のファン

こうして、加熱されたグリーンモルトを除根して、モルト(大麦麦芽)となります。

その後、モルトは、ゴミを取り除いた後、モルトミルと言われる製粉機で挽かれ、さらにそれをマッシュタンに入れて、お湯を加え撹拌し、モルト由来の酵素の力で、主に麦芽糖などの糖が多く含まれるウォートと呼ばれる麦汁を取り出す作業に入ります。

続きは、次回の『製粉から発酵編』の記事で。

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